Activity2011年度の活動内容

第20次友愛植林訪中団
第1期孝感市生態緑化林プロジェクト(2012年2月)

新規事業地「孝感市」

孝感市は、武漢の北西に位置し、工業、農業共に栄えている比較的豊かな地域である。
特に近年日本の大手企業数社が工場建設を行い、経済も上昇傾向にある。

しかし、山村部は、野菜など、自給出来るものを多く産する一方、全体の収入の低さは否めず、中国の縮図の様子を呈している。
行政当局も孝感市を様々な角度から「中国の縮図」として捉えており、一種の「見本」的な役割を果たしている。

孝感市の名前は、「親孝行に天も感動した」という伝説の物語から由来しており、いわば「名物は親孝行」。
市の中心部にある公園、記念館には、物語の主人公にまつわる話しが各所にあるが、その他に中国全土で有名な親孝行の物語27話が、石のレリーフになって紹介されている。

このうち8話が孝感市の話ということからも、孝感市の人々の誇りが伝わってくる。
今回の植林現場は、市街地から車で一時間半ほどの場所にあり、従来湿地として生態環境は良く、土地、気候の性質を利用して食用のハスの栽培も盛んであった。近年、孝感市外周の市が近代化し、そのための道路整備等、環境破壊が行われてしまった。

この度の植林活動で、湿地としての生態環境を取り戻し、地域住民の経済活動にも繋がる効果が期待されている。
そのため樹木も「水杉・池杉・水生鳶尾(いずれも中国名)」など、現地に適応した樹種が選ばれている。
さらに、ハス2万本も植え付けが行われる予定で、定着後の収穫による経済効果も大きい。

植樹式当日は、生憎の雨で、もとよりぬかるんでいる現場は、まるで粘りの強いノリの上を歩いているようだ。
それでも市内の高校生、孝感市の職員など多数のボランティアが集まり、二メートル程に育った水杉の苗を植え付けた。
土手の上では、地元住民の方々が雨にも拘わらず傘をさして並んで見物、傘の花が咲いた。
地元の期待の大きさがうかがえる。

式典の中、川手団長は集まった青年達に、「樹木の生育は、日中友好が育つことです。雨降って地固まるという言葉もあるように、今日の雨は潤いの雨、大きな日中友好の実りをもたらすでしょう」と挨拶した。

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